に投稿 コメントを残す

トラックにディンギーは何艇積載できるのか?

トラックにディンギーは何艇積載できるのか?

わかっている方にはなにをいまさら、
というネタかもしれませんが、

・トラックに何艇載せられるかわからない
・複数艇積むためにはどんな道具が必要かわからない

という問い合わせを度々いただきます。

弊社のヨット輸送サービスは、
1艇いくら、という料金形態ではなく、

トラック1台貸し切っていくら、
という料金形態ですので

道路法、および道路交通法の合法内(積載重量、長さ、幅)であれば、
可能な範囲内でたくさん積んでいただいた方が
1艇あたりの輸送単価は安くなる、ということになります。

今週後半から行われる
全日本インカレ出場校(新西宮ヨットハーバー)のレース艇を、
連日のように運搬させていただいていますが、

インカレ種目といえば470級とスナイプ級。

その470級、スナイプ級を
3段積載できるラックを1基使用すれば、
4トントラックには最大で3艇、

大型トラックにはラック2基使用で
最大6艇積載することが可能です。

・4トントラック荷台サイズ(全長約6.2m、全幅約2.1〜2.33m)
・大型トラック荷台サイズ(全長約9.6m、全幅約2.35m)
*荷台サイズはボディメーカーによって異なりますので、注文の際にご確認ください。

・470級サイズ (全長4.7m、最大幅2m弱、マスト長6,9m弱)
・スナイプ級サイズ (全長4.72m、最大幅2m弱、マスト長6.6m弱)

数値から分かる通り、4tトラック荷台には、
470級、スナイプ級ともに1艇分であれば、
荷台にすっぽり艇が収まります。

そして3段重ねられるラックを使えば4tトラック1台に
最大3艇のディンギーが積載可能ということになります。
*ただしマストは荷台よりも長いため、荷台からはみ出さないようご配慮願います。

次に大型トラックは4tトラックよりも荷台が長いため、
ディンギーを縦に2列並べて積載することが可能です。

しかし、艇を積載する際、
注意をしていただきたいことがあります。

例えばスナイプ級を縦に2列並べると4.72m×2となるため、
計算上は9.44mとなり縦2列でも9.6mの荷台内に収まる計算になりますが、
艇体同士の隙間を空けておかなければ、船が接触し壊れてしまいます。

かと言って荷台からのはみ出しも原則NGなため、
隙間を作るためには、
縦2列の艇の向きを互い違いにし、
数十cmバウを交差させることで、
その隙間を作り出していただく必要があります。

大型トラックの積み方には手順がありますので、
不慣れなチームの方は下記動画を参考にされてください。
>>参考動画はこちら

ご覧の通り、大型トラックには最大で6艇積載が可能です。
ということは、
4tトラックの倍の艇を積むことが可能ということですが、
大型トラックの運送費は4tトラックの2倍の料金にはなりません。

ということは、
470級、スナイプ級(または同等サイズ)のディンギーを運搬する際、
6艇を積載して運搬することが(弊社ヨット輸送サービスにおいては)
1艇あたりの輸送単価が最も安い方法となります。


ということで、
トラック輸送をご検討いただける際は、

・出来るだけ6艇集めて大型トラックをチャーターする
・それが難しい場合は3艇集めて4tトラックをチャーターする

ことが、コスト面から考えるとよいと思います。


ただ、どうしてもその艇数にならない場合は、

・大型トラックに4〜5艇
・4tトラックに1〜2艇

ということでもいたし方なしです。


また複数艇積載するにはラックが必要となります。

ラックについても作りや、サイズによって
できること、できないことが多少ありますので、
ディンギー運搬業者の視点から、
またの機会にお伝えしたいと思います。

========================================

このブログでは
ディンギー輸送の際、
我々物流業界人はわかっていても
ユーザー皆様がわからないこと、わかりにくいことについて、
できるだけわかりやすくお伝えしていきます

遠征等でトラックを使用される場合は、
ディンギーの積載、運搬方法を正しく理解し、
安全確実で、効率の良い輸送方法を選択してください

========================================

私たち丸玉運送グループは
物流業界人として社会、人の役に立ち、
共に働いてくれる人材を募集しています
(ヨット部あります!)
>>ヨットスタッフ募集要項はこちら

に投稿 コメントを残す

ディンギー積載時の注意(大型トラック①)

前回はディンギー積載時の注意(4tトラック)がテーマでしたので、
今回はもう1つの主力車種、大型トラックについて。

昔は大型トラックといえば、
10トントラック(車両総重量20トン)のことを指しましたが
(おおよそ10トン積載できるトラックという理由でそう呼ばれていた)、

規制緩和により車両総重量25トンの大型トラックが製造されるようになり、
12〜14トンの積載重量が可能となりました。

この規制緩和された車両を増トントラックと呼びますが、
最近は大型トラック=(10トントラックではなく)増トントラックであることが多いです。

参考:車両総重量=車両重量+乗車定員×55kg+最大積載量
*車両総重量についての詳細説明は我々が所属する全日本トラック協会サイトよりご確認ください
http://www.jta.or.jp/coho/hayawakari/8.sekisai.html

4トントラックとは異なり、
大型トラックの荷台サイズ(全長、全幅)は
ダンプカー等を除けばほぼ同じです。

・荷台内寸 全長9.6m、全幅2.35m
*とはいえ車両毎に数cmの誤差はありますのでご了承ください。

ただ大型トラックで車種ごとに異なるのは、
荷台高さです。

道路法、道路交通法により、
荷台高さ+積荷高さが原則3.8m以内であることが定められています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・高床車  荷台高さ地上から1.3~1.5m = 積める荷物の高さ=2.5〜2.3m
・中低床車 荷台高さ地上から1.2~1.3m = 積める荷物の高さ=2.6〜2.5m
・低床車  荷台高さ地上から1.0~1.1m = 積める荷物の高さ=2.8〜2.7m

*上記積載可能な積荷高さについては荷台に屋根のない大型平ボデートラックの場合であり、
大型ウイング車への積載についてはまたの機会に解説したいと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ラックを使用しディンギーを3艇重ねて積むと、
積荷高さが2.5~2.7m前後になることが一般的です。
*高さはラックの仕様によって異なります。

積荷が高くなる、
また人力で積載する場合を考えると、
荷台の高さは低いにこしたことはありません。

ということはディンギー運搬で
大型トラックを使用する場合のベストチョイスは

『低床車』

ということになります。

ただ低床車は購入価格や維持費も他の車種よりも割高であったり、
希少車種でもあることから、
運送費が割高になったり、
そもそも車両手配がつきにくかったりします。

なのでユーザー様には
可能であれば高さの低いラックを保有(使用)いただき、
どんな車種でも積載できるよう
備えておいていただけたらありがたいです。

*ラックの高さにおいてもメリットデメリットがありますので、
 またの機会に解説したいと思います。

また4tトラックと大型トラックを選択する判断基準は
4tトラックはラックを使って3艇までしか積めませんので、
4〜6艇積載する場合は大型トラックを選択していただく必要があるかと思います。

*4tトラックに比べ大型トラックは最大で倍の艇数が積載可能ですが、
 運送費は倍にはなりません。

その他、艇の積み方等、注意点が複数ありますが、
続きは次号にて解説させていただきます。

========================================

このブログでは
ディンギー輸送の際、
我々物流業界人はわかっていても
ユーザー皆様が
わからないこと、わかりにくいこと
について解説していきます

========================================

私たち丸玉運送グループは
物流業界人として社会、人の役に立ち、
共に働いてくれる人材を募集しています
(ヨット部あります!)
>>募集要項はこちら

に投稿 コメントを残す

ディンギー積載時の注意(4tトラック①)

前回はディンギー各種運搬方法のメリットとデメリットについて書きました。


今回は物流会社を利用する際の
運搬に関するあれやこれやについて書いていきたいと思います。


一概にトラックと言っても
軽トラックからトレーラーまで幅広くありますが、
わが社のディンギー運搬の主力車種は
4tトラックと大型トラックの2車種。


今回はそのうちの1車種、
4t車(中型トラックとも言う)について


4t車といってもボディの種類、製造メーカーによって設計はさまざまで、
荷台サイズ(全長、全幅)や積載重量は車両ごと微妙に異なります。

・標準ボディ(荷台内寸 全長6.2m、全幅2.13m)
・セミワイドボディ(荷台内寸 全長6.2m、全幅2.23m)
・フルワイドボデイ(荷台内寸 全長6.2m、全幅2.33m)

*荷台全長は6.2mよりも長い車両も短い車両ありますが、6.2mが約8割
*全幅については車両ごと数cmの前後あり


積載重量についてもボディサイズ同様、トラックにより異なりますが、
3t(=3000kg)前後積載可能な車両が多いでしょうか。

ディンギー輸送の場合、
積荷をマックスで積載した場合(ラック使用でディンギー3艇積載)でも
積荷重量が1トンを超えることはないので過積載の心配はほとんどありません。


ただし長さについては注意が必要です
我々がこれまで運搬させていただいている艇の半数以上が大学ヨット部所有艇で、
470級(全長4.7m)、スナイプ級(全長4.72m)になります。

艇の長さ(4.7m)からして、当然荷台内(6.2m)に収まるわけですが、
マストの長さは470級(約6.9m)、スナイプ級(約6.6m)と荷台より長くなるので
できる限り後部にはみ出さないよう積載していただく必要があります。

4tトラックを使用しての積載時の注意点はまだまだありますので、
今後順次解説していく予定です。



================================

今後も我々物流業界人はわかっていても
トラックユーザー皆様が
わからない、わかりにくいことについて
このブログを通じて解説していきます!

================================

私たち丸玉運送グループは
物流企業人として社会、人の役に立ち、
共に働いてくれる人材を募集しています
(ヨット部あります!)
http://recruit.marutamaunsou.co.jp/recruit/detail-yachthttp://recruit.marutamaunsou.co.jp/recruit/detail-yacht
に投稿 コメントを残す

4つのディンギー運搬方法

前回投稿で、
主なヨット(ディンギー)運搬方法には

・物流会社に運搬を依頼する
・レンタカーを借りて自分でトラックを運転して運ぶ

方法があると書きました。


それ以外にも
主要なディンギー運搬方法があと2つほどありました。

・乗用車にカートップして運ぶ
・乗用車にヒッチメンバーをつけ、ボートトレーラーで牽引して運ぶ

方法です。


それぞれの運搬方法にメリット、デメリットがありますので、
順次解説していきます。


☆カートップ

(メリット)
・自分の所有車両で運搬可能
・コストが安い(必要なものはルーフキャリアと固定するベルトくらい)
・その他

(デメリット)
・ルーフキャリアが必要
・乗用車の全長、幅以上の艇やマストの積載が困難
・複数艇の積載が困難(シングルハンドやOP等を2段重ねしている強者もいますが)
・その他


☆ボートトレーラー

(メリット)
・必要なもの(トレーラー、ヒッチメンバー、その他)が準備できていれば安価で複数艇を運搬可能(艇の組合せによっては過積載に注意)
・その他

(デメリット)
・初期費用がかかる(トレーラー購入費、ヒッチメンバー装着費、ラック、その他)
・ボートトレーラーの維持費(車検は1年毎、未使用時の保管場所が必要)
・全長が長くなるので少なからず事故の可能性UP(牽引する乗用車+トレーラー長さ6M前後)
・その他


☆レンタカー

(メリット)
・物流会社と同サイズのトラック(2トン、4トン)を物流会社に依頼するより安価で手配可能
・その他

(デメリット)
・普段乗り慣れていないサイズの車両を自分で運転するリスク
・2007年6月1日以降、中型免許、その後準中型免許が創設されたため、以降の普通免許取得者は2t、4tトラックは運転できなくなりました
・その他


☆物流会社に依頼する

(メリット)
・自分で運ばなくて良い(リスク回避)
・複数の艇を一度に遠方まで運搬可能
・万一、事故があった場合、保険で対応可能(そうでない物流会社もあるので注意が必要)
・その他

(デメリット)
・運送費用がかかる(高い?)
・事前の打合せ、調整が必要、面倒?
・物流会社の大半はヨット輸送に対する認識、理解度が低い(説明が難しく、敬遠されることも)
・その他



以上が、4つのディンギー運搬方法についての
メリット、デメリットになります!




今後、我々物流業界人はわかっていても
ディンギー輸送を依頼したいユーザー皆様が
わからない、わかりにくいことについて
このブログを通じて、解説していきます!






私たち丸玉運送グループは
物流企業人として社会、人の役に立ち、
共に働いてくれる人材を募集しています
(ヨット部あります^_^)
http://recruit.marutamaunsou.co.jp/recruit/detail-yachthttp://recruit.marutamaunsou.co.jp/recruit/detail-yacht
に投稿 コメントを残す

最適なヨットの輸送方法

しばらく投稿が滞っていましたが、
今後もヨット及び輸送に関連する情報を発信していきます!

遠征でヨットを運搬する際は物流会社に依頼する方法と、
自分たちでレンタカーを借りて運搬する方法があり、
どちらにもメリットとデメリットがあるかと思いますので、
その選択は各チームにてご判断ください。

今後、物流業界人にはわかっているけれども、
ご利用者の方にとってわかりにくいことについてお答えしていきます。


まずヨット(や支援艇)を運ぶ際、
どのような種類のトラックで運ぶことが可能で、効率的なのか?
という問いについて。

運送会社と言っても日本国内になんと6万社以上あり、
軽トラックから荷台長12メートルあるトレーラーまで
各会社ごと、用途に合わせて様々な種類の車両を保有しています。

・軽トラック(普通免許で運転可能)
・2tトラック(準中型免許で運転可能)
・4tトラック(中型免許で運転可能) *2007年6月1日前に普通免許取得者は運転可能
・大型トラック(大型免許で運転可能)
・トレーラー(牽引免許で運転可能)

*4tトラックを中型トラック、大型トラックを10tトラック、増トントラックと呼んだり、
いろいろな呼び名があります。
詳細につきましては専門サイトにてご確認ください。


輸送形態には宅配便のように複数のお客様、荷物を混載する積合わせ輸送と、
1つのお客様、荷物で車両1台を貸切りするチャーター輸送があり、
弊社、および多くの物流企業はチャーター輸送という形態を取っています。

同じ距離を運搬する場合、
車両サイズが小さい方がチャーター費用が安いことが通常ですが、
軽トラックや2tトラックは稀少車両でもあり(レンタカーは除く)、
中長距離運行に向いていないためかえって割高になることが多いです。

上記事情もあり、弊社のヨット運搬の主力車種は
4tトラックと大型トラックになります

ただし4tトラック、大型トラックと一概に言っても
荷台の種類、サイズ等、さまざまですので、
次回以降、順次ご説明していきたいと思います。



大会遠征でヨットを運搬する場合、
トラックの特性や業界事情をよく理解して、
安全で効率の良いヨット輸送方法をご選択ください!



私たち丸玉運送グループは物流企業人として世の役に立ち、
共に働いてくれる人材を募集しております。(ヨット部あります!)