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ガンネルにヒビが入りました

今年度も春からこれまでの間、多数の艇を全国各地に運搬させていただき感謝しています
ただこれまでご依頼いただいた内容に対し、全便完璧な輸送対応ができていた訳ではなく、
運搬や積降ろし作業の際、大小のご迷惑をおかけしてしまったことがあります
起こしてしまった失態を公にするのもお恥ずかしい話しですが、
お互い理解のもと、気を付けていかなければこのような事象は無くならないため
今後の再発防止の意味も含め、皆様にもシェアさせていただきます
最近、輸送の際にご迷惑をお掛けしてしまった事例をあげますと、
①ヨットのガンネルにヒビがはいった
②オーニングが破れた
③その他
①の事例は、艇とラックを固定するラッシングベルト締め過ぎによるものです
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以前のブログで書きましたが、
ラッシングベルトはとても便利な道具ですが、サイズによって強度が異なります。
細いベルトは強度不足により長い道中不安が残りますし(切れる、締め機部分の損傷)、
太いベルトで艇を締めると逆に強度がありすぎることで効きすぎてしまい、
ガンネルにヒビを入れてしまったことがありました
>>太過ぎるラッシングベルト、細過ぎるラッシングベルト
 
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*艇の強度がわからないドライバーが、太いラッシングベルトで強く締め上げたため
 
よって、
適度な太さ(細い、太いの中間?)のベルトを使いましょう!
と過去にお伝えさせていただきました
>>適度な太さのラッシングベルト

またラッシングベルトを使ってラックと艇を固定する作業は誰が行うのか!?

という責任と役割分担の問題があろうかと思います
これは艇を運ぶドライバーではなく、選手の皆さんにお願いしたいと思っています
(現状、大半がそうしていただいています)
と言いますのも、ドライバー自身は99%がヨットに乗ったことがありませんので、
ヨット(FRP)の強度について選手の皆様ほど精通していないからです
また締め具合については、 ”緩すぎず、キツ過ぎず” の加減でお願いしています
改めて説明するまでもありませんが、
締め方が緩ければ運搬中に艇が動いてしまいますし、
締め方がキツ過ぎればラッシングの効き過ぎにより
艇にダメージを与える可能性があります

その加減を言葉で説明することは難しいですが、
少なくともドライバーよりも普段ヨットに乗っている皆さんの方が詳しいかと思います
よって、艇とラックを固定するラッシングベルトにつきましては適切なサイズの道具を使い
絶妙な締め具合(?)にて、選手皆さんに行っていただきたいということが弊社の考えです
*マスト等の固定も皆様にお願いし、ラックと荷台の固定のみドライバーが行います
上記事項をお互いが理解し、艇を安全に運搬いたしましょう!
次回は、”オーニングが破れました” についてシェアさせていただきます(汗)

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トラックとラック

”トラックとラック”  洒落を言っている訳ではありません(≧∇≦)
トラックとラック

前回投稿にて、
複数ディンギーを積載、運搬する際にスペース効率を高めるラック、
寸法(高さ)の違いによりメリット、デメリットがあるとお伝えしました。
今回は ”トラックとラック” の関係について、説明させていただきます。
以下、前回投稿より
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ラックの高さの違いにより考えられるメリット、デメリットは以下の通り
ラックが高い(=中段、下段の隙間が広い)場合
メリット = 隙間が広いため中段、下段に艇を積載する際は容易
デメリット= 高いことにより、上段に艇を積載する際は大変

ラックが低い(=中段、下段の隙間が狭い)場合
メリット = 低いことにより、上段に艇を積載する際は容易(=安全)
デメリット= 隙間が狭いため中段、下段に艇を積載する際は大変

上記の通りサイズの違いにより、それぞれ一長一短ある訳ですが、
艇が中段、下段に積載可能であれば、
ラックは低い(隙間は狭い)に越したことがない、が私の持論です。

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以上、ここまで
繰り返しになりますが、
高さが低い(中段、下段の隙間が狭い)ことで、
中段、下段に艇を積載する際は船台と艇を別々に分けて積載する等、
一手間必要になったりしますが(隙間が狭いので艇と船台がセットで格納できない為)、

上段に積載する際は容易(=安全)に作業が行えるという利点があります。
さらにそのメリットに加え、
ラック(=3段積載時、上段の艇の位置)が低いことで、
荷台に屋根がついているウイング車に積載することが可能になってきます。
 
最近このウイング車での運搬依頼要請が高まっています。
・積荷が雨等で濡れる心配がない
・積荷が風で飛ばされたり、破れたりする心配がない
・積荷が紛失する可能性が少ない
こんな理由が選ばれるポイントなのかと思います。
ただし、ウイング車で艇を積載運搬するためには
当然のことながら積荷の最上高がトラック荷台内高よりも低くなければなりません。
ではウイング車の一般的な荷台サイズは?
・4tウイング                            = 2350mm前後(荷台高さ)×6200mm(荷台長さ)
・大型ウイング車(ノーマル車)    = 2500mm前後(荷台高さ)×9600mm(荷台長さ)
・大型ウイング車(低床車)        = 2650mm前後(荷台高さ)×9600mm(荷台長さ)
*荷台の仕様によってサイズが異なるので注意が必要です。
 
よってウイング車での運搬をご希望の場合、
自分たちの積荷最上高と依頼するトラックの荷台内高を把握しておく必要があるのです。
互いのサイズを理解、把握せず、ウイング車をオーダーした場合、
高さがクリアできず上段には艇が乗りませんでした!
なんて事態にもなりかねません、十分ご注意くださいませ。
以上、 ”トラックとラック” についてご理解いただけましたでしょうか?
この関係について、事前によく理解、把握をしておいていただければ幸いです!

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複数艇保管、運搬時の必需品

3回にわたりヨットを運搬する際の必需品 ”ラッシングベルト” について考えてきました。
ラッシングベルトに続いて、

ディンギーを複数艇保管、運搬時の必需品  ”段積みラック” について

ラック
この道具を使うことによって得られるメリットは、
・陸上保管する際、段積みすることで小スペース化できる
・運搬する際、段積みすることで積載効率が高まる
市販されているもの、鉄工所等にオーダーしオリジナルで製作されたもの、
いろんな段積みラックを国内ヨットハーバーで目にします。
国内では470級、スナイプ級が最も普及しているディンギーであり、
大会数(=遠征)も多い為、それに適した3段積載ラックが最も出回っています。
*幅、長さ、高さの外寸は約2mの正方形状で作られているものが大半。
積込時、また運搬時に関係の深い ”高さ” について考えてみたいと思います。
ラックの高さの違いにより考えられるメリット、デメリットは以下の通り
ラックが高い(=中段、下段の隙間が広い)場合
メリット = 隙間が広いため中段、下段に艇を積載する際は容易
デメリット= 高いことにより、上段に艇を積載する際は大変

ラックが低い(=中段、下段の隙間が狭い)場合
メリット = 低いことにより、上段に艇を積載する際は容易(=安全)
デメリット= 隙間が狭いため中段、下段に艇を積載する際は大変

上記の通りサイズの違いにより、それぞれ一長一短ある訳ですが、
艇が中段、下段に積載可能であれば、
ラックは低い(隙間は狭い)に越したことがない、が私の持論です。
ラックの隙間が狭くなると、中段、下段に積込みの際、一手間かかったりもしますが、
高さが低くなることで、作業が楽(=安全)になりますし、
またウイング車(屋根付きトラック)に積載することも可能になってきます。
現在ラックを保有しているチームが
それを廃棄してまで新しいものを購入する必要はないかもしれませんが、
新たなラックの購入を検討しているチームがあるならば、
是非、地上高の低いラックの導入を検討されてみてはいかがでしょうか?
次回はラックの高さと車両の関係についてお伝えしていきたいと思います。

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ヨットを運ぶ際の必需品、知ってますか?(固縛編③)

2回にわたり、ヨット運搬の際の必需品 ”ラッシングベルト” について考えてきました。
これで一旦このテーマの終わりにしたいと思いますが、最後は使用の仕方について。
私たちの考えではヨットをトラック荷台へ積載後、
・荷台(またはラック)と艇、マスト等を固定する = チームの皆さんの責任で行うもの
・ラックと荷台の固定、その他最終確認 = 運送会社乗務員が行うもの
との認識です。
トラックドライバーはお預かりした荷物を安全に運ぶことに細心の注意を払いますが、
残念ながらヨットの特性について知り尽くしている訳ではありません。
艇の強度やマストの取り扱い等、
最も精通されているのは言うまでもなく選手皆さんなのです。
よって肝心な箇所の固定やチェックは選手の皆様にお願いし、
積載後の最終確認、道中の積荷の異常有無はドライバー、
という役割分担でお願いしたいのです。
*選手皆さんとドライバーとの役割分担については追ってお伝えしたいと思います。
以上、前置きが長くなりましたが、
皆さん、ラッシングベルトの正しい使い方ご存知ですか?
スクリーンショット 2015-08-12 6.56.43 スクリーンショット 2015-08-12 6.57.19スクリーンショット 2015-08-12 6.57.54
私が今まで積込み現場で立会って、この操作が正確にできない方が多数いるように思います。
ここに動画も貼り付けておきますので、
積込み前、担当者の方は是非とも予習しておいてはいかがでしょうか。
>>ラッシングベルトの使い方、動画はこちらから
最後になりましたが、この便利な道具を上手に使いこなすことで、
・積込み時間の短縮
・運搬時の安全、安心
に繋がっていくと思います。
適切なベルトサイズがあることを理解し、正しい使用方法を習得されてください。
また長く快適に使用いただくため、定期的なメンテナンス(油さし)もお忘れなく!

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ヨットを運ぶ際の必需品、知ってますか?(固縛編②)

前回、積荷を固定する際に使用するラッシングベルトは便利な道具、
ただ固定されるものによって適正サイズがありますよ、というお話しをいたしました。
またヨット運搬の際、この道具が活躍する場面は2つあるともお伝えいたしました。
①艇と荷台(又はラック)を固定する
②ラックと荷台を固定する
では、①のディンギー運搬時、ラック(または荷台)と艇を固定する際、
使用するラッシングについてもう少し考えてみたいと思います。

ラッシング大
ベルト幅50mm!

このラッシングで艇とラックを固定したらどうでしょう?
しっかり固定が出来そうで、安心感ありますよね。
ただその安心感が落とし穴になることもあります。
大は小を兼ねるとは言いますが、このサイズで艇をグイグイ締めあげてしまうと
ベルトが効きすぎ、艇体を傷めてしまう可能性があります。
*過去に弊社でも締めすぎにより、艇を傷めてしまう失態がありました(反省)
適度なサイズのラッシングがなく止むを得ずこのサイズを使用する場合、
・締めすぎには十分気をつけること
・または緩衝材(毛布等)を厚めに挟みその強さを吸収すること
等の配慮をお願いいたします。
このサイズは艇とラックを固定するよりも、艇より重いもの、または強度あるもの
例えば、②の積載されたラックとトラック荷台を固定する場合等に適しています。
このサイズのラッシングは通常トラックドライバーが常備している道具ですから、
運送会社に輸送を依頼する場合は皆さんが保有している必要はないでしょう。
 
 
ラッシング小
では続いてこちらのベルトはどうでしょう!?
ホームセンターでよく見かける、比較的リーズナブルなラッシングベルトです。
ベルト幅は23mmあり、前回紹介のベルトとさほど見た目は変わりがないようにも思えます。
ただ、実際に実物を見てみると、ベルトの厚みが薄く、とても弱々しい感じがします。
加えて荷締機の部分も強度が弱そうです。
締められるものに対しベルトが細すぎると、ベルト自体が切れてしまったり、
荷締機が負担にたえられず壊れてしまう場合があります。
私は積込み立会いの際、
何度も切れ掛かった同種ベルトを目撃しましたし、壊れた状態の荷締機を見かけました(汗)
そんな状態のベルトで艇を固定すれば、長い道中で何が起こるか想像できますか?
ベルトが切れれば、積載している艇が落下→破損することになり、
船が壊れるのはもちろんのこと、運搬中、道路に落下すれば大惨事にもなりかねません。
なので、このサイズのベルトで大事な艇を固定することはできるだけ避けてください。
*特に3段積みの際の最上段の艇の固定に使用することは相当危険!
我々の考えでは
・艇と荷台(又はラック)を固定するラッシングベルト=チームの皆さんが準備するもの
・ラックと荷台を固定するラッシングベルト=運送会社のトラックが準備するもの
という認識です。
ということで繰り返しになりますが、定期的に遠征されるチーム(個人)は、
不安のない自分達専用のラッシングベルトを持っておくことをお勧めいたします。
*ただし自分たちでラッシングベルトを保有されていない場合は事前にご相談ください。
安心できる道具があることで積載後、スムーズに艇の固定ができますし、
長い道中も艇を安全に運搬することができるのです。

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ヨット運送の際の必需品、知ってますか?(固縛編)

ここまで複数回にわたって、運搬する方法について検証してきました。
今回からヨットを車(トラック)に積載、運搬する際、
必要な道具(装備)について検証していきたいと思います。

まずはラッシングベルトから!
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この道具の特徴は荷締機がついており、広い帯面で艇を固定することができます。
よってロープと比べ作業性もよく、安心感が高い優れものです。
*この道具が世に普及するまでは、使い古しのロープ等で艇を固定していました。
ただし、ラッシングベルトを使用、選択される際、気をつけていただきたいことは
固定されるものに対し、適正なサイズがあるということです。
ヨット運搬の際、この道具が活躍する場面は2つあると思います。
①艇と荷台(又はラック)を固定する
②ラックと荷台を固定する
例えば①の場合、我が社の輸送サービスでは、
470やスナイプ等を中心としたディンギーを運搬させていただくことが多いですが、
艇とラックを固定する際はこの程度のサイズが良いのではないかと思っています。
ラッシング
(破断荷重1500kg、ベルト幅25mm、長さ0.5m+4m)
なぜこのサイズのベルトが適正で、
それよりも大きいサイズ、また小さいサイズが不適正なのでしょうか?
(その理由については、次回お伝えしていこうと思います。)
いずれにしても、定期的に遠征されるチーム(個人)は、
不安のない自分達専用のラッシングベルトを持っておくとよいと思います。
*ハーバー保管する際、バースと艇を固定する事もできます。
安心できる道具があることで積載後、スムーズに艇の固定ができますし、
長い道中も艇を安全に運搬することができるのです。